各種リチウム電池負極材料の特性と改質
1989年、ソニーは石油コークスが充電式電池のリチウム代替材料として利用できることを発見しました。これがリチウムイオン電池の大規模応用の始まりとなりました。この時点から負極材料の研究が始まり、その後30年間で3世代の負極材料が登場しました。炭素、チタン酸リチウム、シリコン系材料です。本稿では、リチウム電池負極材料を構造別に分類し、それぞれの特性と性能について簡単に紹介します。また、材料の改良と開発の方向性に関する進歩についても考察します。特に次世代の高エネルギー密度負極材料に焦点を当て、これらの材料の将来動向と現状について解説します。炭素材料 炭素材料は、現在最も広く使用されている市販のリチウム電池負極材料です。主な材料は以下の通りです。[…]